情報公開・開示規定
(目的)第1条 この規程は、社会福祉法第24条及び東京都情報公開条例の趣旨に則り、社会福祉法人・学校法人イエス団(以下「法人」という。)において情報公開の総合的な推進に関し必要な事項を定め、法人の提供するサービスを安心して利用できるよう理解と信頼を促進することを目的とする。
(定義)
第2条 この規程において、「文書」とは、法人の役職員が職務上作成し、又は取得した文書、図面、写真、フィルム及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することのできない方式で作られた記録をいう。)であって、役職員が組織的に用いるものとして、法人が保有しているものをいう。ただし、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるものを除くものとする。
2 この規程において、「開示」とは、第5条から第18条までに定めるところにより、文書(この規程の施行の日以後に職務上作成し、又は取得した文書に限るものする。)について、閲覧、視聴又は写しの交付等を行うことをいう。
(法人の責務)
第3条 法人は、この規程の定めるところにより、法人の保有する情報を積極的に公開するよう努めなければならない。
2 法人は、この規程の解釈及び運用にあたっては、個人に関する情報がみだりに公にされることのないよう最大限の配慮を行うものとする。
(利用者の責務)
第4条 文書の開示を申し出ようとするものは、この規程の定めるところにより、適正な申出に努めるとともに、文書の開示を受けたときは、これによって得た情報を適正に使用しなければならない。
(相談窓口)
第5条 文書の開示に関する申出に適切かつ迅速に対応するために、相談窓口を法人本部事務局及び各施設に常設し当該相談窓口の連絡先を公表するものとする。
2 前項の相談窓口の担当者として、法人各施設に任命されている苦情受付担当を兼任させるものとする。
(開示の申出方法)
第6条 文書の開示の申出は、法人本部事務局長又は各施設長に対して、別に定める「開示申出書」を提出して行うものとする。
2 法人は、開示申出書に形式上の不備があると認めるときは、開示申出をした者(以下「開示申出者」という。)に対し、相当の期間を定めてその補正を求めることとし、開示申出者が補正を行わない場合には、当該開示申出に応じないことができる。
(文書の原則開示)
第7条 法人本部事務局長又は各施設長は、開示申出に係る文書に次の各号のいずれかに該当する情報(以下「非開示情報」という。)が記録されている場合を除き、開示申出者に対し、当該文書を開示するものとする。
- 法令及び条例(以下「法令等」という。)の定めるところにより、公にすることができないと認められる情報
- 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。以下「個人情報」という。)で特定の個人を識別することができるもの (他の情報と照合することにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。) 又特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの
- 公にすることにより、人の生命、身体、財産又は社会的な地位の保護、犯罪の予防、犯罪の捜査その他の公共の安全と秩序の維持に支障が生ずるおそれがある情報
- 法人の内部又は法人と他団体との間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは円滑な意思決定が不当に損なわれるおそれ又は特定のものに不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
- 法人が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
① 調査又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
② 会議に係る資料、議決事項、会議録等の情報であって、公開することにより、会議の公正又は適正な議事運営が著しく損なわれるおそれ
③ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害し、もしくは特定の者に不当な利益又は不利益を生じさせるおそれ
④ 公にすることにより法人における適正な人事管理の確保に支障を及ぼすおそれ
(文書の一部開示)
第8条 法人本部事務局長又は各施設長は、開示申出に係る文書の一部に非開示情報が記録されている場合において、非開示情報に係る部分を容易に区分して除くことができ、かつ、区分して除くことにより当該開示申出の趣旨が損なわれることがないと認められるときは、当該非開示情報に係る部分以外の部分を開示するものとする。
2 開示申出に係る文書に第7条第2号の情報(特定の個人を識別することができるものに限る。)が記録されている場合について、当該情報のうち、特定の個人を識別することができることとなる記述等の部分を除くことにより、公にしても、個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは、当該部分を除いた部分は、同号の情報に含まれないものとみなして、前項の規定を準用する。
(文書の存否に関する情報)
第9条 開示申出に対し、当該開示申出に係る文書が存在しているか否かを答えるだけで、非公開情報を開示することとなるときは、法人本部事務局長又は施設長は、当該文書の存否を明らかにしないで、当該開示申出を拒否することができる。
(開示申出に対する決定等)
第10条 法人本部事務局長又は施設長は、開示申出に係る文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示申出者に対し、その旨並びに開示をする日時及び場所を書面により通知するものとする。
2 法人本部事務局長又は各施設長は、開示申出に係る文書の全部を開示しないとき(第9条の規定により開示申出を拒否するとき及び開示申出に係る文書を保有していないときを含む。以下同じ。)は、開示しない旨の決定をし、開示申出者に対し、その旨を書面により通知するものとする。
(開示決定等の手続)
第11条 第10条第1項及び第2項の決定(以下「開示決定等」という。)に関する手続は、開示申出に係る文書を所管する部署が所管し、必要な決裁を得た上で行うものとする。
(開示決定等の期限)
第12条 開示決定等は、開示申出があった日から原則として10日以内に行なうものとする。ただし、第6条第2項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 法人本部事務局長又は各施設長は、やむを得ない理由により前項に規定する期間内に開示決定等をすることができないと認められる場合には、30日以内に決定するよう努めるものとする。
(理由の付記)
第13条 法人本部事務局長又は各施設長は、第10条第1項又は第2項により開示申出に係る文書の全部又は一部を開示しないときは、開示申出者に対し、第10条第1項又は第2項に定める書面によりその理由を示すものとする。
(第三者に対する意見を述べる機会の付与)
第14条 開示申出に係る文書に法人及び開示申出者以外の者(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されているときは、法人本部事務局長又は各施設長は、開示決定等に先立ち、当該第三者に意見を述べる機会を与えることができる。
(文書の開示の方法)
第15条 文書の開示は、文書、図面又は写真については閲覧又は写しの交付により、フィルムについては視聴又は写しの交付により、電磁的記録については視聴、閲覧、写しの交付等で適切な方法により行う。
2 前項の視聴又は閲覧の方法による文書の開示にあっては、法人本部事務局長又は各施設長は、当該文書の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他合理的な理由があるときは、当該文書の写しによりこれを行うことができる。
(他の制度との調整等)
第16条 法人は、法令又は条例の規定による閲覧若しくは縦覧又は謄本、抄本その他写しの交付の対象となる文書については、文書の開示をしないものとする。
2 法人が利用者等の利用に供することを目的として作成、又は収集、整理、保存している図書、資料、刊行物で現に閲覧が可能なものについてはこの規程を適用しない。
(費用の負担)
第17条 この規程による文書の開示に係る費用は、無料とする。ただし、法人は文書の写しの交付に要する実費について、請求者に負担を求めることができる。
(異議の申出)
第18条 開示申出者は、開示決定等について不服があるときは、法人に対して書面により異議の申出(以下「異議申出」という。)を行うことができる。
2 前項の異議申出は、開示決定等があったことを知った日の翌日から起算して60日以内に行わなければならない。
3 第1項の異議申出があった場合は、法人本部事務局長又は各施設長は、当該異議申出のあった日から原則として14日以内に対象となった開示決定等について再度の検討を行った上で、当該異議申出についての回答を書面により行うものとする。
4 法人本部事務局長又は各施設長は、やむを得ない理由により、前項に規定する期間内に異議申出に対する回答をすることができないと認められる場合には、30日以内に決定するものとする。
5 第3項及び第4項に定める異議申出に対する対応は、別に定める苦情解決の仕組みに関する規程により行うものとする。
(情報提供)
第19条 法人は、次に掲げる情報について、法人の機関紙により一般の閲覧に供するとともに、情報提供を行う。
- 事業概要
- 事業報告書
- 決算書(財産目録、貸借対照表、収支計算書を含むもの)
- 事業計画書
- 予算書
- 定款、定款細則
- 役員・評議員名簿
※ただし、7.については個人情報保護法の観点から公開できる情報のみとする。
2 法人は、前項に掲げる情報については、常に最新のものを提供するよう努めるものとする。
(文書の管理)
第20条 法人は、この規程の適正かつ円滑な運用に資するため、文書を適正に管理するものとする。
(開示申出をしようとする者に対する情報の提供等)
第21条 法人は、開示申出をしようとする者が容易かつ的確に開示申出をすることができるよう、法人が所有する文書の特定に資する情報の提供その他開示申出をしようとする者の利便を考慮した適切な措置を講ずるものとする。
(委 任)
第22条 本規程の施行に関し必要な事項は、理事長が別に定める。
(付 則)
この規程は2006年9月5日の理事会にて承認され、2006年4月より施行する。