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育愛だより巻頭言

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ことば
2015年7月

 幼い子どもの成長の中で、片言の発語が聞かれると嬉しさを感じます。先日金沢での特別講演にて、詩人谷川俊太郎さんが、子どもは白紙の状態で産まれてくるのであり、周りの関わりの中で「ことば」を獲得して大きくなると話されていました。一番大切なことを忘れていました、無垢の状態で幼子が生を受けるということを。

「おとく」と題する6歳の幼児(男の子)の詩に出あいました。
    おとく

    ママ いつでも
    ぼくのこと
    ギューって(だきしめて)
    していていいよ
    ぼくはあったかいから
    さむいひは
    おとくだよ

    ※川崎洋編『こどもの詩』文芸春秋

 こうして言葉となって表されると、ホット気持ちが和らぎます。
 保育の中で様々な思いや感情を揺り動かしている子どもたちの姿を思い浮かべると、如何に子どもの感受性を育むか、もっともっと色々な姿を見ることができるようにと励みになりました。(善)